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KITADA GOLF DESIGN

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ゴルフのヘッドの製作やその他諸々  お問い合わせはmasa_aya_izumi@yahoo.co.jp

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前回の投稿から1ヶ月ほど間が開いてしまいました。1月の20日頃に左手の中指に傷を負ってしまいました。傷を負ったと言っても極小の擦り傷で出血も無く痛くも痒くも無い1㎜程度の傷でした。どこでつけたか記憶に無いのでいつの間にかどこかで擦ったのでしょう。そんな傷だったのですが念のためと気付いたそのときに一応ドルマイシンを塗っておきました。ところが次の日になると小さく膿んでいたので、持病の診察のついでに病院で診て貰いました。しっかり化膿していたので排膿してもらって消毒の手当をしてもらい、抗生物質をいただいて服用しました。傷自体は2日もすれば良くなったのですが、そこからが大変でだんだん左手全体が腫れてきて非常に強い痛みになりました。腫れ方が異常でどんどん広がって腕まで痛くなってきたのですぐに病院へ行きましたがどうやら傷口から体内へ細菌が侵入したようです。病院からさらに強力な抗生物質の服用をするように指示されお腹を壊しながら辛抱して飲み続けましたが3日経っても全く効果無しの状態でどんどん腫れはひどくなるし、範囲も広がってきてしまったので、毎日、点滴で薬を投与することになり、2月の22日まで毎日、点滴をしに病院へ通いました。点滴をしても始めの頃はイマイチ効いている実感がありませんでしたが1週間を過ぎた頃にやっと腫れの進行が止まりました。現在に至るもまだ左手は腫れたままで回復は少しずつと言った具合なのですが取りあえず良くなってる実感があるので一安心です。病名は蜂窩織炎と言うものらしいですが、わずかな傷からでも運悪く細菌が侵入することで引きおこされる炎症だそうです。原因菌はブドウ球菌とかレンサ菌などで普通ならせいぜいニキビを化膿させる程度でたいしたことは無いらしいですが、中にはタチの悪いのがいて強力な菌に侵入されてしまったみたいです。まだ左手が自由に動かないので3月1日からリハビリすることになりました。

話は変わってタイトルにあるローポイント・コントロールという本を読んでいます。この本は著者からいただいた物で22日に著者であるニューヨーク在住のティーチングプロの宮崎大輝さんがわざわざ遠いところお越しになっていただきましてその際にいただいた物です。宮崎さんからはいくつかのパターとパッティングに関する質問を受けましたが私の考えを高く評価していただきました。ついでに作ったパターを試打していただきましたが、伸びのある回転がよく掛かっている良い球が出ると評価していただきました。特にインパクト時の初速は他と変わらないのに1尺以上転がりが続くことに驚かれていました。ロフトが大きい訳で無く、同じロフトで同じ重さおなじデザインのパターでそんなにも差が出たことに驚かれていましたね。これは企業秘密とも言える部分ですので詳しくは申し上げられませんが同じ材料でも加工する前にある処理を施すことで良くなります。それと使っている材料も特別な物を使用します。その上で加工していく中であることに気を付けながら作ることでそういったパターができあがります。お世辞だとは思いますがこれならプロにも勧められると言ったいただけましたね。一応、パター屋の面目躍如ってとこです。ローポイント・コントロールという本はインターネットで購入出来ますので、ショットに悩みを抱えている人は是非、読むことをお勧め致します。読めばなぜアメリカのゴルファーはあんなにも飛距離が出て曲がらないのか、この本に書いてあります。


# by KE_KGD | 2021-02-28 11:35 | Comments(2)
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このシリーズも今回で終わりです。入色して完成しました。黒さも申し分ない黒さになりました。現オーナーによるとヘッドが軽い気がするとの事でしたので作業前にバランスを計測してみるとD5でした。特に軽いというわけでもないのですが使う人がそう感じる以上軽いわけでシャフトを挿すときにバランスUPすることにしました。シャフトのチップ側には元々15gの鉛の錘が入れてありましたがこれを除去してタングステンカーバイトに入れ替えることにしました。当然、タングステンの方が鉛より比重が重く、さらにタングステンカーバイト(ヘビーメタルとか超硬合金と呼ばれています)単体のタングステンよりも密度が高い分さらに比重が重いです。これを入れる事でバランスはD9にUP、ヘッドが効いてる感じがします。下の画像がタングステンカーバイト。タングステンカーバイトは超硬合金メーカー(住友ハードメタルとか日立ツール、三菱マテリアル等)で色んな直径の物が発売されています。パターの場合は8㎜の直径の物を切って使います。タングステンカーバイトは非常に硬度が高いので普通の切断工具では切断するのは無理です。切断にはワイヤー放電加工機など放電加工機で切断し、細かい寸法は研削機にダイヤモンドホイールを付けてダイヤモンドで研削して調節します。
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これをシャフトのチップ側にボンドを付けて入れます。そしてパターのソケットへシャフトの先端にボンドを付けて挿し込みます。パターの場合はアイアンやドライバーと違って強い力が加わる訳ではないのでホームセンターなどに売られているエポキシのボンドで十分固定できますので取り付けは素人でも難しくはありませんし、危険もありません。以下の画像は入色後のものです。黒染め(ガンブルー)の手入れについてですが、黒染めは基本、錆ですので放っておくと大気中の酸素と反応して赤錆に変化してしまいます。これを防ぐには油を全体に塗布するのが良いです。油の種類は油であれば何でも良いですができれば刀剣油、無ければ呉556の様な潤滑剤でもOKです。注意点は錆び取り剤等は絶対にNGです。錆取り剤は塩酸など強酸性の物をを含むことが多いので赤錆は落ちますが黒染めも落ちてしまうので絶対に使用してはいけないのでご注意ください。
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# by KE_KGD | 2021-01-31 12:02 | Comments(2)
パター本体を黒染めしました。綺麗にムラ無く仕上がりました。ついでですので黒染め(ガンブルー)ってどうやってやるのかを簡単に解説させていただきます。自分でやろうと思う場合はまずいらないお鍋(ステンレス製が望ましいですがなければアルミ製で深めの物)を用意し、次にガスコンロを用意します。作業は通気性のよい環境で行います。ではガンブルーと言われている黒くする表面処理方法について解説させていただきます。これは黒染めと呼ばれる薬液による化学反応を利用した着色方法です。これは鋼の表面に緻密な黒錆を作るやり方です。この方法で作られた錆は安定性が高いので鋼の表面を保護するのに適しています。同時に黒色の美しい表面を得ることができます。着色の原理についてですが、これは次の化学式で示されます。3Fe(鉄)+4H₂O(水)→Fe₃O₄(4-3酸化鉄・・・黒色)+4H₂(水素)これが鉄の表面に黒色の酸化鉄を作るのですが実際にはこの反応は起きにくいので反応の起きやすい状態にするために約40%の苛性ソーダ(水酸化ナトリウムNaOH)の熱水溶液で処理します。次に実際の黒染めの処方の仕方について解説します。黒染め液の作り方は昔から色々な研究者によっていくつものやり方がありますが、代表的なものを述べさせていただきます。最下記表を参照してください。加熱すると槽から水が蒸発するので減った分は足してください。消石灰や尿素などを少量添加するとよいです。黒染め液は調合の際には毒劇物であるため取り扱いには十分注意が必要です。上野氏法の様に青化ソーダ(シアン化カリウム通称青酸カリ)など場合によっては死に至る危険があるものも扱うので細心の注意が必要です。普通の人は既に調合済みの市販の黒染め液を使われることを勧めます。知識として覚えておく程度で実際には素人では難しいかもしれません。では実際に黒染め液に浸けてみると鉄は反応して黒くなっていきます。浸ける時間は表を参考にして煮ながらやります。沸騰しますので加水をしながら液の濃さを調節しながら煮ていきます。加水は温度が下がるといけないので熱湯で行います。黒く染まったら熱湯で2、3分洗って薬液を落とします。その後乾燥させたらすぐに油に漬けます。高温に煮た植物油に浸けるのが通常ですが危ないし、手間なので市販の常温で効果のある黒染め用の油に漬けます。油に漬ける前に次のことをするとよいです。被膜の補強と光沢の増加の為にはクロム酸ソーダとケイ酸ソーダ混ぜた熱水に浸けるといいです。また、被膜の光沢を増したいときは前処理の後(黒染め液に浸ける前)にサク酸で洗っておくことです。以上、簡単に黒染めの内容を述べさせていただきましたが、黒染め液を自分で調合するのも市販の物を買うのも注意すべきは毒劇物であるということです。手や皮膚に付いたからといってフッ化水素のように直ちに大事にはなりませんが目に入ると大変なことになりますのでやってみようと思う人は防護メガネ(水中眼鏡のような隙間の無い物が望ましい)や防毒マスクは必ず身につけて作業してください。薬剤の入手は今なら試薬程度の少量ならインターネットで手に入れられる物も有りますが非常に危険な物は薬剤師のいる薬局に身分証明をして用途などを説明し署名捺印することで購入することになります。市販の黒染め液は少々値段がはるものもありますが、これはインターネットや工具販売をしているところから普通に購入することが可能なので何度も言いますが安全に作業したい人は市販の黒染め液を購入する事を勧めます。できあがったパターがこれです。
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次は刻印に入色してシャフトの取り付けをして完成です。

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# by KE_KGD | 2021-01-27 13:40 | Comments(0)
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前回の続きです。バレル研磨で磨いた表面を磨きます。バレル目はバフで磨けば簡単に落ちます。ソールは磨き安いですがキャビティなど入り組んだところは大きなバフは使えませんので、リューターの先に研磨用のデライトサンダーとかコットンバフを使いながら磨いていきます。次回は着色します。

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# by KE_KGD | 2021-01-25 16:26 | Comments(0)
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前回の続きです。希塩酸で表面のガンブルーの残りと錆びた痕を除去したらねずみ色のこんな感じになります。
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それを遠心バレルで研磨した物が下の画像です。やや明るい色になったくらいで塩酸で酸洗いした後と一見あまり違いはありませんがよく見ると角に丸味が付いて細かな傷は取れています。
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この後は全体をポリッシュしていきますがその作業の掲載は次回にいたします。

# by KE_KGD | 2021-01-13 16:39 | Comments(2)