CNC

パターを製造する機械としてはCNCマシニングセンタを使います。
CNCとは何ですかとよく聞かれるのですが(Computer(ized) Numerical(ly) Control(led))
コンピューター・ニューメカニカル・コントロールの略なんです。コンピューターで
制御され自動で動くことなんですけど、使うには専門の知識が必要です。
私自身は鉄工関係の会社で働いた経験は有りませんが、学校は工業関係を出てますので
NCやその他の基礎知識は習いました。実際には独立して機械を購入してから独学で
知識を身につけましたが、まだまだ知らないことも沢山ありますが一通りのことは
できるようになりました。初めてパターを造ってから20年以上経ちます。
その間にいろいろと試行錯誤して製造方法もいろいろ試しましたが、秘密で無い部分に
ついては皆さんにもパターってこんな風にして造っているということを知って頂けたらと
思います。これもなかなか1回では紹介しきれないので時々他のカテゴリと織り交ぜながら
やっていきたいと思います。
私のところではマシニングセンタも数台有ります。上の画像のマシニングとは同型では有りませんが
同じシリーズの同じメーカーの一回り大きいタイプを使っています。
マシニング(以下センタ省略)の特徴としてはNC装置で制御しながら加工プログラムを実行し、
切削加工を行うのはもちろんですがNCフライスとの決定的な差は複数の工具を自動で交換する
ことができるということです。すなわちいろんな加工場面に置いて最適な工具を自動で持ち替えて
加工ができる利点が有ります。その他の切削加工機械では主軸に1つの工具しか付けられず
オペレーターが手動で取り替え、段取りをやり直さなくてはなりません。
こうなると段取り時間が加工時間を上回ってしまって1つ造るのにも大変な手間になってしまいます。
これを複数の工具をあらかじめマガジンに仕込んでおき使い分けることができるのがマシニングと
言う機械です。プロファイリング加工で1本の工具で削り出すこともできなくは無いのですが
この方法だとツールパスが多くなり切削に膨大な時間が必要となります。放電加工用の金型の
マスター(種型)を作るのなら1品なので複雑な形状でもプログラム次第で暇に任せて作れば良いのですが
製品の製造はそんな時間をかけて造るとコスト高でとんでもない値段になってしまいますので
通常はいろんな形をした工具を使って早く加工しコストを少しでも下げる様にしています。
プログラムをすることは、今ではたいした知識が無くても扱える優秀なソフトも多く出ているので
そのようなソフトを使えば誰でも取り合えずは造れます。しかし、使用する工具、アタッチメント類
治具類に対する知識が無くては、早く美しくそして安く造ることはできません。それと材料に対する
知識も必要です。それが無くては切削条件が決められません。マシニングは便利な機械ですが
それだけでは大したことはできません。マシニングとは優秀な工具を使うためのプラットフォーム
なのです。切削中の画像で使われているのはラフイングエンドミルと言って荒削りの時に使用する
刃です。切り屑を細かく分断して削るので一度にたくさんの量を削ることができます。
工具類は無数に有るので(私も数百種類持っています)説明は合間に時々させて頂きます。


パターヘッド製作でこんな専門的な解説があるBLOGは他にないですね。
分ったような分らないような感じですが、自分の使っているKITADAさんのパターがどんな機械で作られているかは分りました。
奥が深いので今後も秘密でない部分だけでも紹介お願いします。(理解できるか自信はありませんが。。。)
>CNCが、コンピューター・ニューメカニカル・コントロールの略。
>最適な工具を自動で持ち替えて加工ができる機械。
>使用する工具、アタッチメント類・治具類に対する知識が必要。
>材料に対する知識も必要。
位です。「加工プログラムを実行し」と言われても、どこから切削したら良いのかも分からないので、
簡単そう~♪に説明していますが素人には絶対に無理です。
パターを作ろうとしても? (牛)バターのようにグニャ・グニャになってしまう事でしょう。(笑)
製作の過程を知る事ができると、作られた「パターを大切に!」しないといけないと言う気持ちになります。
miyaさん、製作過程を知ることでパターに対する理解を深めることができるのではないでしょうか。
T.P. Millsに既存モデルのフランジ幅を広げたモデルをお願いしていますが、何度かプログラミングして作ったもののうまくいかないとの事で、苦労しているようです。
少し形状を変える事も、プログラミングの世界では、新しいモデルを作るのと同じことになってしまうものなのでしょうか。
のでしょう。ほんのちょっと大きくしたり広くしたりしただけなのに
使い物にならない物を造った経験を私もしたことがあります。
素人的には、このモデルでもう少しワイドフランジの方がいいとか勝手に考えますが、設計はそんな単純なものではないのですね。