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KITADA GOLF DESIGN

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ゴルフのヘッドの製作やその他諸々  お問い合わせはmasa_aya_izumi@yahoo.co.jp

パターの距離感に関しての私の考えを述べさせていただきます。距離感はパターに限らずすべてのクラブに必要な感覚です。このくらいで打てば何ヤード飛ぶとか何センチ転がるとかは人間はどうやって判断しているのでしょうか。私は1つは音にあると考えています。クラブがボールにヒットした瞬間の音です。私はあるサイエンス誌を読んでいて、私が思っている事と同じだと思って読んだことがあります。その内容は脳は音のする方向や音源からの距離を計算しているということです。人は音や頭の傾きを内耳にある毛の生えた有毛細胞というものでとらえ、そこから電気的信号に変換され
脳へ伝えられると聴覚や平衡感覚となるそうです。人が音のする方向や距離をおおよそ推測できるのはこの感覚をもって脳が計算しているのです。たとえばどこかで爆発音がしたとしましょう。それが近いか遠いかくらいは子供でもわかりますよね。もう少し感覚が鋭い人だとその音が100mくらい離れているか10mほどしかないかは聞き分けられます。それは脳がそれまでの経験で音の大きさで距離を測る能力を持っているからです。人間はおおざっぱな距離感しか持っていませんが野生動物だともっと鋭い距離感を持っています。コウモリだったら音で方向、距離はもちろん餌の居場所もピンポイントで判断できる能力を持っています。話をゴルフに戻すとパッティングでの距離感は打った瞬間の音で転がる距離を判断している部分があります。フェースインサートのパターが近頃ではめっきり少なくなり、その活躍も減ってしまったのも、最近売られているボールは柔らかくて音が出にくい物が多くバッティングのように少ない力で打つ場合は音が小さくて聞き取り辛い傾向があります。音が小さいと距離を判断する上で誤差が大きくいったいいくら転がるかわからず力加減をする上で判断を誤る可能性が大きく、結果ミスヒットとなってオーバーしたりショートしたりとなります。オーバーする方がまだ救いようがあります。力加減が強かっただけなので少なくすればよいのですがショートは始末が悪いです。単に弱かっただけでなくそこから先の残り距離が未知の世界だからです。この場合は心理的なプレッシャーも加わりますから感覚が狂いやすいのでさらに難しくなってしまいます。
私が年末にまあく君にパッティングは脳で打っていると教えました。もちろんプレーそのものは体でするわけですがバッティングに入るときどのように打つかを決めているのは脳なのです。前のホールや練習でのパッティング時の音や手に伝わる振動を元に今から行おうとしているパッティングの距離感を脳が瞬時に計算して体に命令を出すわけです。脳は優れた計算機であると同時に記憶装置でもあります。それまでの練習やプレーなどで得た情報をたくさん経験として蓄えている脳が正解を導き出す訳です。パッティングは決して行き当たりばったりでやっているわけではありません。この脳で打つ事ができるということが非常に高度な次元で体とシンクロしたときにいわゆるゾーンに入るという現象になるのだと思います。彼は年始に世界ジュニアの選抜の予選会に出場しました。スコアは当日のコースコンディションが悪かったのと彼にはバミューダー芝の経験が無かった事とで苦戦しましたが、前半で得た感覚のデーターを後半ではうまく修正することができたことと、去年の年末にいろいろと勝負に臨む上での心得などを話したことが実践できたことで1位で通過することができました。苦しんだけれどあきらめなければ結果がついてくる事を身をもって感じてくれたことと思います。あきらめないということについて彼には故ジーン・サラゼンさんの話をしてあげました。この話もある人から伝え聞いた話ですがサラゼンさんがマスターズで周りはもう絶対無理と思っていたが彼だけはあきらめず、アルバトロスをやってのけ勝利したこと、そして勝ったことよりもそのショットを放つためにたくさんの練習をしたことを誇りにしていたことです。あのアルバトロスはラッキーなどではなくあきらめなかったこととそのショットをマスターズという大舞台で狙ってできる練習に裏打ちされた確かな技術があったから成し得たことだったとまあく君に話しました。また、ジーン・サラゼンさんはパッティングについてこうも言っていたらしいです。穴が開いてなければ入らないが開いてるのだから必ず入る、入ると思わなければ入らないと。その通りだと思います。大御所の言うことですから重みもありますが当たり前のことがなかなか普通にできないからゴルフは楽しいのだと思います。まあく君にはジーン・サラゼンさんの姿勢や精神は是非見習ってほしいし、絶対にそうであって欲しいと思います。掲載している画像は試作中のグリップです。まだ形やサイズ重さといった部分が未完成ですが形にはなってきました。使用している素材は革です。通常、革製グリップは水分には弱く、温度変化、特に低温の際に硬くなってしまう欠点があります。粗悪な物だと水濡れで色落ちしたり、ひどいと銀面(革の一番表面の薄皮のことです)がはがれてしまったりします。素材の革はこの欠点を完璧にクリアしたものです。まあく君もグリップがどうしても気に入る物が無いと言ってるので試作中に作ることにしています。革の素材が何の革かはもう少し秘密にしておきます。
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# by KE_KGD | 2016-01-25 12:10 | Comments(5)
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。やる気は満々なのですが体がどこまでついてくるか心配ですがそんなことも言ってられないのでとにかくがんばります。とりあえず初詣に行ってきます。
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# by KE_KGD | 2016-01-01 08:10 | Comments(10)
クリスマスが目前に迫ってきました。相変わらず忙しくしてます。1つ1つしかこなせないもどかしさを感じながら毎日、パター作りをやっています。先日、久しぶりに、まあく君がやってきました。前に作ったパターがだんだん合わなくなってきたので作り替えるために本人と確認しながら作ることにしました。使用するパターはKG002Fです。前回作ったときはレングスが短かったのでヘッド重量は重くしていたのですが身長が伸びて(足のサイズは29から30になったそうです)短くなったせいで長くすると重く感じる様になったのとパッテングのスタイルが変わってきたことによってライ角が合わなくなってきたのでようです。ライ角は以前よりアップライトに構える様になっていたのでそれに伴って変更しようと思っていましたがシャフトを入れて構えて見ると初期設定の71゜で問題なさそうだったのでライ角は初期設定のまま行く事になりました。後は重量で、重量的には最初に渡したKP-2Fの方が合っていると言うのでKP-2Fの方と同じ重量バランスになる様にヘッド重量を調節することにしました。KP-2Fの方のバランスがE3で今使っているKG002がE9あったのでヘッド重量を軽くしないとならなかったのと、今回はヘッドの材質も変更することにしました。材質はSUS303からSM490Aに変更することにしました。まずブランクヘッドを用意してフェース面を削り重量を350gぴったりにしました。これでシャフト、グリップを仮組して計測すると予測通りE3になりました。
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今回はフェース面の仕上げもツールマークは残さずカッターにワイパーチップを仕込んで徹底的に平滑に削りました。普通に削っても十分平滑で綺麗なのですがワイパーチップを仕込んで削るとさらに平滑になります。普通のチップが材料を削ると表面は綺麗でも目に見えないほどのツールマークがあってその山の先端をワイパーチップでさらえてさらに平滑にします。こうすることで微妙なタッチをさらに敏感に感じ取ることが出来る様になります。下の図の上側のように普通のチップを使って削ると断面はこのようにとんがってしまいます。ワイパーチップは下側の図の様にとんがった先端を少しだけ飛び出していて平行に削って削った面をより平滑にします。
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左がワイパーチップで右が通常の物
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このフェースの仕上げを彼と話しているときに古い話で1992年だったかKプロが日本プロとアコムインターナショナルだったかよく覚えてませんが連勝したときに使っていたパターは私の作で同じくワイパーチップによる超平滑な仕上げを施していました。Kプロはこのパターを使用したのはこの2戦だけだったのですが2つとも勝利してしまうと言うことはかなり効果かあったと考えてよいと思います。それで彼が興味を持ったかどうかは聞いてないですが私自身がこの仕上げを勧めたのには彼なら使いこなせると思ったからです。プロトタイプなんで無刻印ですが削りっぱなしも味気ないので黒染めだけして仕上げました。使っていく過程で変更することも考えられるので仕様が固定するまではこのまま使ってもらうことにしました。このパターの初実戦は年末に行う予定です。相手は2012年の賞金王 Fプロです。私は軽くヒネられるだろうと思っていますが本人はパターをずいぶん気に入ったのか勝つ気でいます。その意気で頑張って欲しいと思います。ドライバーショットも技術的な指導は私ごときがしても意味が無いのですがクラブの方を点検していて気づいたことがあって2人で少し構え方などチェックして打ってみるとよい方向に球が出たのでドライバーもこれからどんどんよくなると思われます。
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# by KE_KGD | 2015-12-23 17:31 | KITADA GOLF | Comments(4)
パターの材料として私が重視していることは、外気温に影響されにくい事が1つ選定の理由でもあります。外気温が100℃に達するなんてことはあり得ないことで、パターの材料としては1部の有害な物質を除いてほとんどの金属は地球上の最高気温でも熱い方にはパッティングにはそれほど影響は無いと考えています。では、低温の時(冬)はどうかと考えると、鋼(鉄)の場合は低温になると脆くなる性質があります。鋼が脆くなると低温靱性が無いということになります。脆い状態になるとパッティングには打感、打音に変化が生じて暖かい時や暖かい場所で練習していたことがパターの状態が変化することにより、その事が原因でミスにつながる場合があると思います。練習ではうまくいってたのに本番ではまるで違うパターを使っている様だと言われる人がいますが、その人の腕前が悪いわけで無いと仮定して使用しているパターに何か原因があるのではないかと考えてみた場合、先に申し上げた気温の変化でパターの母材の変化が影響している事があるのではないかと私は考えています。金属が脆くなった場合にパッティングしたとしたら響きが悪くなって感触がとても悪いだけでなく、練習したことが役に立たなくなってしまうと思います。溶接でネックを接合したパターは打感が良くないと言う人がいますが、溶接等、金属が加熱された場合による変化は熱処理で元に戻すことは可能です。
しかし、靱性は元々金属が持っている性質なのでどうしようもありません。私が申し上げたいことはパターの材料として選定する場合に重視しなくてはならないことは使用環境に影響されにくい安定した物質を選ぶ事が大事と考えています。SM490A(低炭素アルミキルド鋼)はその点ではSS400やS○○Cといった通常の鋼に対して鋼材メーカーは低温靱性を保証していますので温度変化による変質は無いと思われます。SUS303などオーステナイトの組織を持つステンレス鋼など面心立方構造の金属は低温でも靱性を損ないません。ですからパターの材料としては適していると思われます。同じステンレスでも鍛造やロストワックスに多い13Crは駄目です。アルミニウムは面心立方構造ですので選定するにあたって選んでもよいと思います。普通鋼や低合金鋼などの体心立方構造の材料はある温度域(脆性(ぜいせい)遷移温度)以下では急激に靱性が低下する性質(低温脆性)があるためにそれがパターの材料としては弱点を持つと私は考えています。この考えから以前は材料費が安く硬度も低いSS400やS25Cなど入手しやすい鋼を使っていましたが、鉄製の場合はSM490Aをメインに使用しています。要するに年間通じて打感、打音に変化が無い物でなくては安心してパッティングできないと私は思っています。材料選びなんて作るにあたって入り口のことですからよく考えて選定しないと思ったようなパターになりませんよね。よく入るパターとはそれを使えばどんな打ち方をしても念力で入る魔法の杖の事(そんな物は有りません)ではなくて、練習したことが本番で発揮できる安定した性能を持ち安心して使えるパターの事ではないでしょうか。
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# by KE_KGD | 2015-11-14 11:52 | 材料 | Comments(4)
このところ出品物の少なかったヤフーオークションですが、在庫が無くなって新たに作った分からは少しスタート価格を上げることにしました。消費増税で色んな物が高くなってしまい制作費用がかさんでしまったのと元々、薄利だったので今の価格ではほとんど儲からない様になってしまいました。経費面では電気代の値上げも利益を圧迫してしまっています。出来るだけ安く使ってもらいたいと思って頑張ってきましたがいよいよ限界ですので¥1,000程度スタート価格を上げさせてもらおうと思います。少しだけですが残ってる在庫品を安い価格でスタートしようかと考えていますので、欲しい人はオークションをチェックしてください。
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# by KE_KGD | 2015-11-13 10:02 | KITADA GOLF | Comments(0)