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KITADA GOLF DESIGN

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とうとう31日大晦日になってしまいました。今年一年振り返ってみるといろいろありました。思ったことの100/1もできなかったし、できあがったのは山の様なバックオーダーでした。寝る時間もかなり削ってのですがほんの少しの事で作り直したりしているとこの有様ですが決して手を抜くのだけはやらないでおこうと誓っています。お待ちいただいている方々には大変申し訳なく思っております。来年こそはとスタートから頑張ろうと思っていますので来年もよろしくお願いいたします。さて、今年最後の更新となりますが、シャフトの穴径については私の場合はH7交差で仕上げる様にしています。0~+0.012までの範囲内で仕上げていますよとのことですが、そのままではシャフトが入らない事もよくあります。なぜかと言いますとシャフトのチップ径もカタログ値通りになってないことも普通で画像は某有名シャフトメーカーの物ですが9.02㎜とカタログでは記載されていてもマイクロメーターで測ると外径はオーバーしています。マイクロメーターはノギスと違って非常に正確に測れる測定器なので実測値です。測定箇所をシャフトを回して変えて測ってみると違う数値になります。これは真ん丸に見えても外形は楕円であることを示しています。9.4㎜のシャフトも同じでやや大きくできあがっています。今回測ったシャフトは大きめでしたが緩く入る物もあるので±0.2㎜くらいあると思われます。この程度の誤差であればアッセンブルの際にシャフトを削るなり、緩い場合はボンドに混ぜ物をするなりして対応することになりますので、入らないからと言ってソケット部の穴を拡大しようなどと考えないようにしていただきたいです。それは最後の手段の方法です。
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9.4㎜のシャフトです。
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by KE_KGD | 2014-12-31 12:31 | KITADA GOLF | Comments(2)
前回掲載したSandvik SUS304のミルシートが届きました。規定されたデーター的に見ると国産やその他の国で作られた物と変わりませんが、相対的に成分の%は同じか少なめな様です。国産のステンレスでの規定でになりますが、気になる303と304の成分の違いは304に対して303の方がC(炭素)S(硫黄)多く、P(燐)Ni(ニッケル)Cr(クロム)についてはやや少なく規定されています。あと303の場合はMo(モリブデン)が0.6%以下なら含んでも良いことになっています。成分で見る限りでは304より303の方がやや硬いと言うことになります。303の方が304よりNiとCrが少なくそれ以外の元素がやや多いことで切削における被削性を上げています。Sandvik SUS304はNiとCrは規定の範囲内で平均くらいです。その他のC、Si、Mn、Pは少なく硬さに寄与するCに関しては8分の1くらいの量なので硬さとしてはS10Cくらいでしょうか。一般的にゴルフクラブに使用されるS25CやS15CはCの量が0.25%と0.15%含むことになっています。鋼はCの量が増えると硬くなります。成分から私が推測するとSandvik SUS304の場合、Cが少ないので硬さは軟らかくNiとCrもそれほど多くないので切削するときは加工しやすいのではと思います。耐食性に関しては大気中で問題になる様な配合では無いと考えられます。大気中で問題ないならパターにはCとNiとCrは少ない方が向いていると思います。勘違いの無い様に言っておきますが国産のSUSが劣っていると言うわけではありません。Sandvikが飛び抜けて優秀なだけです。
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下の表はオーステナイトステンレス鋼の成分規定です。JIS規格です。
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by KE_KGD | 2014-12-16 14:42 | 材料 | Comments(5)
前々から使いたかった材料です。やっと入手することが出来ました。材種はタイトルにある様にSUS304です。メーカーはSANDVIK社。細いサイズだったら普通に鋼材屋でどこでも手に入るのですが、パターを削り出せる大きさの物は国内になかなか在庫が無くてスエーデンからの取り寄せになったりします。スエーデンからの取り寄せだと数トン単位になり金額も百万円を超えてしまいますのでなかなか調達できなかったのですがこのたび何とか入手しました。数年前にOリッOコンOクツの物を作ったとき以来です。このときは国内にある在庫品すべてをかき集めて作りましたが、その時にこのスエーデン鋼のステンレスの優秀さを身をもって知り必ずいつかもう一度作ろうと思っていました。多少、単価は高いのですが遠く離れたスエーデンからはるばる取り寄せるのですからしょうがないかなと思います。見た目は何の変哲も無いステンレス鋼ですが、違いは削ったり、穴を開けたり、曲げたり、溶接した時に国産はもちろんその他のどの国の物と比べても違いがはっきりとわかります。ステンレス鋼は難削材の部類に入り、通常は硬くも無いのだけれど切れ味が悪く、無理に発熱させてしまって削ったり穴を開けようとすると加工硬化を起こしてしまってたちまち刃毀れしたり焼き付いたりしてしまいます。これがSANDVIKの物だと国産のカーボンスチールを加工するのと大して変わらないのです。もちろん加工するときは刃にSANDVIKのステンレス用の物を用いますが、そうで無くても大丈夫です。
材料選びに今回SUS304を選んだのはSANDVIKのステンレスなら削りやすく快削鋼であるSUS303は必要ないので添加物の少ないSUS304にしました。燐や硫黄、シリコンなどと言った添加物は機械的性質を考えたときには何ら寄与しない物で国産のSUS303の場合はSUS304が削ったり穴を開けたりしにくく工具の刃が持たないので削りやすい様に潤滑剤である添加物を混ぜることで切り粉離れを良くし加工性を上げているに過ぎません。304は添加物が無いので熱間の曲げ加工や溶接などの加工が入る場合はこちらで無くてはなりません。303は304が機械加工しにくいので存在していると言っても過言では無い材料です。もちろん303でも溶接や曲げは出来ます。しかしそれには技が必要で誰でも簡単にできる物では無いのです。それでも欠陥については100%では無いので304でなくてはならないことがあります。だからステンレスには303と304が存在するのです。ではなぜSANDVIK製のステンレスがそんなに優秀なのかはSANDVIKに聞いても教えてくれません。企業秘密のようです。私が推測するに、金属の元素の元々の質が良いことが容易に想像できますが製造技術としては鉄の合金であるステンレス鋼を作るときに内部の偏析が無い物が作れているのだと思います。要するに均一に良く混ざっている物が作れていると言うことだと思います。言葉で言うと簡単なのですがこんな物が作れるのはスエーデンSANDVIK社を置いて他にはありません。今から加工していくのが楽しみです。下の画像は蛍光灯の下なので黄色っぽく映っていますが2枚目の画像の様に実際の色はシルバーと言うかクロムメッキみたいな色合いです。
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by KE_KGD | 2014-12-08 20:11 | 材料 | Comments(10)