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KITADA GOLF DESIGN

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制作中のパターのライ角調整をしているところです。画像のパターは特注で制作しているKP-2です。ブランクヘッドは72゜ないし71゜で作っているのでそれよりも角度を変える場合は曲げることになります。指定は69゜でとのことでしたので72゜のブランクヘッドを69゜にします。曲げたい箇所をガスバーナーで集中的に加熱します。ガス溶接用の火口で炙るほうが切断用や加熱用の物よりピンポイントで加熱できるので私は溶接用で炙っています。以前はアセチレンガスを使っていましたが現在は水素ガスを使っています。アセチレンに比べて水素ガスの良いところはまず輻射熱が少ないことです。輻射熱は少ないですが加熱する温度はアセチレンと比べて低くありません。もう一つ、これはアセチレンに比べて絶対に良いのが煤が出ないことです。アセチレンを使うと鼻の穴が煤だらけになりますが水素だと燃えた後は水蒸気が出るだけなので環境面でもエコです。炙って曲げる理由はペインディングバーなどの工具で曲げるとネック全体が曲がったりしますし、無理矢理曲げるのでネックに応力が発生するからです。余計な応力は無いほうが良いので加熱して曲げます。金属は低温で(低温と言っても融けてしまうほどの温度ではないと言うことです)温度で加熱後徐々に常温に戻せば応力が解けます。パターのネックには不必要な応力のような緊張した力は残っていない方が良いのです。曲げた角度はパターが冷えた後、計測器で計測します。角度が出てなかったら出るまでこの作業を繰り返します。私はもう慣れてしまったので15分も有ればこの作業をこなせます。
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このパターのお客さんとの打ち合わせの際に別件でお使いのベリリウムカッパーのピンアンサーのライ角調整の依頼をお受けいたしました。もちろん同様の方法でライ角調整は可能です。ただしブロンズのピンアンサーはかなり慎重にやらないとネックを折ることが有ります。ブロンズや砲金のように錫を含む銅合金は脆く折れやすいので加熱の際も温度を上げすぎないようにしなくてはなりません。冷間で曲げるときも細心の注意が必要で脆いのでポキッと行っちゃうことが
多いです。昔、ショップなどからライ角調整しててネックをへし折ってしまったピンアンサーをいくつも修理したことがありますが、溶接はできない金属なので修理の際は銀を用いて蝋付けで修理します。最近はブロンズのピンアンサーがほとんど売られてないのでこういった仕事は無くなりました。話を戻しますがベリリウムカッパーのピンアンサーのライ角調整と同時にシャフトもリシャフトしたいとのこと。ピンのシャフトのチップ径は9㎜なので9㎜チップ径のシャフトを使うことにします。9.4㎜のシャフトでもいいよとのことでしたが、なるべくパターを削ったりしたくないので穴径を変えるのは今回は見送ります。もちろん穴を拡大するのは難しくありませんがなるべくオリジナルの状態を変えない方が良いだろうと思ったので、シャフト穴の径を変えるのは最後の手段にしたほうが良いと考えました。ライ角調整で角度の指定が有るのとアッセンブルも受けましたのでこのパターについては指定通りの角度でお渡しできますが、ヘッドのみの販売では時々ライ角が狂っていると言われる場合があります。ヘッドのライ角は狂っていなくてもアッセンブルすると狂ってしまう場合があります。それはなぜか。原因で多いのはシャフトの精度です。シャフトはその製造方法から丸棒から旋盤など工作機械で削りだした物ではありません。ですから100/1㎜単位の精度など出ている訳はなくて、結構曲がっている物です。ひどい物になると平たい板の上で転がすとシャクって転がるような物も有ったりします。しかし、シャフトも買うときに何十本も買ってその中で良い物だけ買って後は返品しますなんてことはできないので、偶然その1本の精度に問題が有った場合、アッセンブルする際にもう一度、再調整すると言うことになります。こういうことが有りますのでヘッドのみの販売の場合はアッセンブルする際にネックを曲げるなどの再調整が必要になる場合が有ります。
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画像は旋盤にチップ側を差し込んだ状態でシャフトの振れがどのくらい有るかを見たものですが、ライ角計測器がシャフトを掴む位置くらいの場所でダイヤルゲージが最初0の位置から180゜回転させて反対側だと1.03㎜弱針がマイナスに振れていますね。これはこの数字分だけこの位置では振れていると言うことです。さらにシャフトの中央部くらいの位置では同じ計測方法で2.515㎜偏心が見られます。さらにバット側の画像では心押台の穴と比較して頂くと信じられないくらい偏心していますね。このシャフトは某外国メーカーの物ですが、この様にシャフトって結構反りが有る物なのです。ご自分でアッセンブルするときはこういったことも頭に入れてアッセンブルしないとパターのライ角は狂いますし、構えても被ったり開いたりしてしまいます。シャフトについてはもう一つ注意しないといけないことが有ります。それは径の誤差です。当社のパターは穴径は検査していますので9.4㎜だったら0-0、+0.012のH7交差で開けています。ノギスでは計ったら0.2㎜くらいは小さく計測されます。時々、インナー、オーバーのどちらでも入らないと言われる人がいます。穴径が違ってると早合点してはいけません。その場合はたいてい先端にメッキが厚く乗っていて径が狂っていることが多いのです。外径の場合は某国産シャフトメーカーも誤差は0.1㎜くらい有りますと言っていますので9.4㎜の規格のシャフトでも9.5㎜オーバーしていることも珍しくはありません。この場合は先端をベルトサンダーなどで研磨して細くします。内径の場合は私はカウンターシンクと言う面取り工具でメッキのバリを除去していますが、無い場合はハンドリーマで内径を整えて差し込みます。入らないからと言って穴をドリルで拡大したり、ソケットを削るのは最後の手段にしましょう。ドリルの刃で穴を拡大しょうとすると同じ9.4㎜の直径のドリルの刃を使ったとしてもドリルの刃はエンドミルと違って外刃では寸法は出ませんので、たいてい振れて大きくなってしまいます。穴の拡大には精度の良い工作機械を用いることができない場合はハンドリーマで穴を仕上げましょう。ソケットの場合、シャフトが被らない場合はシャフトの被る箇所をベルトサンダーなどで研磨して
細くして被せますが、これもあまり一度にたくさん削らずに回しながら少しずつシャフトに合わせながら仕上げなくてはガタガタになってしまいますので注意が必要です。できない場合は無理せずにお申しつけください。
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by KE_KGD | 2014-11-24 00:29 | KITADA GOLF | Comments(2)
マシンソーって機械です。知り合いの鉄工所が廃業するときにもらってきたのですが持って帰ってきた時はモーターが壊れていて動きませんでした。古い機械ですのでお金をかけるのはもったいないと思ったのでヤフオクで同じモーターを探しました。¥1,000であったので買って取り替えました。取り替えたら何の問題もなく動き出しました。しかし切削油がなかなか上がってきません。タンクに穴が開いているようで入れても溜まりません。仕方がないので外にバケツを置いてバケツに油を入れそこからくみ上げて使うことにしました。油と言っても水性なのでベタベタにはなりません。ノコギリの刃に切削油をかけることができるようになりました。実際に材料を切ってみます。レトロな機械ですがその能力はかなりのもので勢いよく材料を切断していきます。最初は貰ってきたときに付いていた国産の刃を使いましたがすぐに切れなくなってしまいました。刃を買い足すときにこういう物はきっとスエーデン製の方が長持ちするだろうと思ったのでバーコの物を買いました。さすがスエーデン鋼、非常によく切れて耐久性も遙かに高いです。同じ材料の切断で国産(有名メーカーです)だと10個位しか切断できないところを200個以上切断できました。どちらの刃も材料表記はHssです。同じ材種の刃ということです。冶金学のレベルの差なのか焼き入れ技術の差なのか元々の鉄鉱石の質の差なのかはわかりませんが結果は歴然としています。このことはノコギリの刃だけでは無くてドリルとかエンドミルもそうですし、車の部品でもショックアブソーバーのバネはレースではスエーデン鋼のバネが多く使われていて、どこの国のバネもスエーデン製のバネの品質や性能には遠く及ばない状態です。何が違うんでしょうね。元々の鉱石の品質に差があることは想像に難くないことですが、それだけでは無いと思います。たとえばSANDVIK社はスエーデンのサンドビゲンという所にありますが元々は国営の製鉄所で日本の新日鐵みたいな会社です。私がいつもお世話になっている工具屋さんがサンドピックの工具をたくさん売ったことで表彰したいと招待されたので何度かサンドピック社へ行ったことがありますがそのときにサンドピックの工場見学をして驚いたのは製鉄現場でも塵一つ落ちて無くて非常に清潔にされていたことでした。たぶん日本のオフィスより綺麗で床に寝ころんだとしても服が全く汚れないレベルだそうです。私も学生の時に姫路の製鉄所を見学したことがありますが服は汚れました。このように品質管理以外の部分での管理や清掃といった部分での差が大きいのでしょうね。私の所も見習わなければなりませんが、そんな大会社ではないのでお金に余裕がありませんからできる範囲で掃除をすることを心がけたいといつも思っています。画像はSUS303を切っているところです。サクサク切れます。下の娘がこの機械で材料を切断するのを見るのがなぜか楽しいらしく切っているところを眺めています。切れると自動停止するのですが、切れたよーと知らせに来てくれます。単純な動きの機械ですが動いているところを見るのはなぜか楽しい機械です。
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by KE_KGD | 2014-11-16 11:36 | 機械 工具 | Comments(4)
仕事の途中でちょっと寄ってみました。場所は兵庫県神崎郡福崎町辻川にある辻川公園です。姫路と市川町との間に位置します。いつも前は通るのですが時間の余裕がないことで前にこの場所を訪れてから10年以上たったと思います。天気も穏やかで家族も一緒だったので寄ってみることにしました。テレビ番組でも紹介されたこともあって訪れる人が多くなっているらしいのと池にカッパがでるらしく、下の娘が見たいと言うので久しぶりに立ち寄りました。アンヌも一緒です。前に寄ったときは民俗学者の柳田國男の生家を見に寄りましたがそのときは確か日曜の休日にも関わらず客は他には誰もいない状態でしたがカッパの効果か観光バスまで来ていて大勢の人がいました。なぜ妖怪であるカッパが居ることになっているかは、福崎町辻川が柳田國男の出身地で柳田國男と言えば民俗学で東野物語など有名な著書があります。その中で妖怪にまつわる話が出てくるのでまずはカッパと言うことになったのでしょう。行ってみると以前と大して変わっていませんが池の畔には河太郎(がたろう)と言う名のカッパの像が置いてあります。なかなかリアルな造形のカッパです。このカッパ、この池に兄弟で居るようで弟は池の中に潜んでいることになっています。池の中の弟のカッパは河次郎と言う名です。30分おきに水面に出てくる仕掛けになっているので、それまでの間退屈なのでアンヌもカッパの河太郎の周りをぐるぐる回ってお散歩です。待っている間観光客の人々も池の周りに集まってまだかなーって感じて待っています。登場の間隔はもう少し短くても良いような気がします。いよいよ時間が来て池の中からカッパの登場となりました。水面にボコボコと空気の泡が出てきます。そしてカッパが水面に出てきました。近くに居た幼児は怖がっていましたが、大人はすぐ水の中へ引っ込んでしまったので、えーっこれだけかよーって言ってる人もいました。3回繰り返して出てきますが私も出て居る時間はもう少し長い方がいいかなと思いましたね。
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www.asahi.com/articles/ASG3546JKG35PIHB01N.html  などへアクセスして頂くともう少し詳しく見れます。今回、水面から出てきたのは2号機で1号機は修理中だそうです。カッパを見たあとは柳田國男の生家や記念館などへ行きました。施設への入館はタダです。
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少し、おなかも減ったのでお昼にしました。名物のもちむぎ麺の料理です。味はうどんとそばの間くらいって印象で可もなく不可もなくでしたが一言で表現するとヘルシーって感じです。子供のメニューに付いてたもちむぎアイスがおいしくてこれが一番でしたね。行かれる方はもちむぎ麺もいいですけどアイスお勧めです。
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アンヌも帰りは疲れたのか車の中で爆睡でした。
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by KE_KGD | 2014-11-09 11:49 | ダックス アンヌ | Comments(2)
ブログの更新も最近ご無沙汰してしておりました。
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このところ来客やオーダーの依頼が多く、特にオーダーでお待ちいただいている方には大変お待たせして心苦しいのですが適当に物を作ってしまう事が出来ない性格なのでついつい没頭してしまいがちです。自分が見て今1つと思う様なら誰が見てもそう思うわけで、今回紹介させていただくパターもオーナー様にはずいぶんと待っていただきました。今回のパターも前回と同じくCPMですが、材質がSM490A、ニッケルメッキでヒールよりグースネックとソールスリットが特徴のパターです。オーナー様には四国より直接当社へ来ていただきましてお話をお聞きして作った物です。グースネックでないと打てないとのことでしたので画像でもおわかりいただけるかと思いますが今まで作った物よりも少しだけグース度を大きく取りました。総重量は33.5インチで555gと重めですが重たいという感じより安定感があるせいかそれほど重量があるとは思えない引きやすい感じのパターです。気になる打感ですGoodなんじゃないでしょうか。パターマットの上で売ってみた感じはカツンて感じで耳障りの良い音とともに感触も良く伝わります。SUSよりSM490Aの方がソールスリットの効果は感じ取れます。響きが良くなっています。
ニッケルメッキも眩しく無い様にブラストで梨地にした上にかけていますので
仕上がりも綺麗だと思います。
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もう1つはKG002Gでこれもニッケルメッキです。このニッケルメッキは薄く貼ってもらっているのでメッキによる打感の劣化は最小限です。材質にSM490Aを使っているせいもあるのか打球音や手に感じる響きが良く感じ取れますのでメッキ品だからと言っていまいち良くないなどとは心配しなくてよいと思います。KG002についてはいずれネックの形状をいろいろ作って試してみようと思っています。先日、チョイス道楽でおなじみのYプロがお越しになりましてこのKG002のSM490Aでいくつかのパターンのネックで作ってもらいたいと依頼を受けました。前々からいくつかの種類でネック形状やサイズの違う物を作りたいとは思ってはいたのですが、たまっている仕事優先でやっているのでなかなか作ろうという気になれずにいましたがやらねばならなくなってきました。プロに対して私ごときがパターをあれこれ能書きをたれると言ったのもおこがましいのですが、構え方とか打ち方とかついつい得意になってしゃべってしまったのですが実際にパターマットの上でですがパッティングしてみて入ったからいいようなものの外れていたら恥かくところでしたね。パターマットの上ですからね、そんなに難しくないですから入っても別に私が上手な訳ではありません。しかし、とりあえずよかったです。
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by KE_KGD | 2014-11-03 17:32 | Comments(5)