ネック部制作について
グースの分だけ曲げた形状で削り出していたのですが、どうしてもテーパー部の精度が落ちてしまって形の良いテーパーになりません。LM-18では問題にならなかった部分がネック形状が変わっただけでおかしくなるものなのです。以前の物でも悪いと言うわけではありませんが不良品になってしまったりすることもありますし、微妙なテーパーの角度の精度を保つためにはグースを付けず、まずはストレートで削り出してその後曲げる工程に変更しました。この部分の角度を何度にするかでずいぶんテストしました。この部分に拘るのには理由があって、どうやらL型のパターはネックの長さ、太さ、テーパーの角度などにその性能が大きく左右される事がわかってきました。最初から形状をフルミーリングで削り出しても誤差はどうしても出て出来てしまうので削り出した後に、どのみち修正を加えているのが現状ですからネックのグースやライ角は後から手曲げで作ります。ライ角は基本の角度は最初から治具で固定しているのでそのままの角度で良ければほとんど狂いませんが、その後の研磨の工程で外形が少し削られてくるので最終的には完成前にチェックしてもう一度ネックの調整をします。LM-19も最近作っていなかったのはこういうことが理由でした。作っていなかったと言うよりは出さなかったということです。より良い物を作る、前回よりも次回に作る物は見た目は変わらなくても常に改良していくことで、1打でもパットの数を減らせたらと思っています。L型パターはパターの形の基本形だと私は思っています。単純な形状のL型パターって他の形状のパターよりも難しいけどパターの基本がぎっしり詰まっていると思います。以前、とっても有名なゴルファーのL型パターを使わせてもらう機会があってそのときに確信しました。L型パターが作れないと他の形状のパターの事はどんなに偉そうに理論を述べても意味が無い、分かっていないのだと。パッティングはゴルフの中で最も難しく謎の多い部分です。パッティングはゴルフの中で別のゲームである。偉そうなこと言いましたがこの言葉はK・Sさんの受け売りです。
シャフトを挿し込んでみました。完全にぴったりです。このシャフトはLM-19の専用です。
完成が楽しみでーす!
本体の削り出しは、実はとうの昔に終わっています。いくつかの種類の材料で作りましたので順次、いろいろな仕上げて仕上げようとしているところです。シリーズではやらないかもしれませんが少しは制作風景もお見せしても良いかなと思っています。これ以降の加工風景は画像が整理できたら載せようと思っています。
L字のネックは微妙な誤差が出やすいんですね。
パターにしてもアイアンにしてもシャフトが真っすぐに入らないクラブがあふれている昨今(昔からか?)誤差を限りなく無くし良いものを作って行くことに心血を注ぐKITADA GOLF DESINの心意気と言おうかポリシーに敬意を表します!!
今年もよろしくお願いします。
さて、サンドビックのSUS304を使ったCPM-01Rが出ましたね!!
分かる人は分かるけど。。。。分かるかな?
のが原因と思われるので上方向から等高線切削の方が精度が高いのです。この手のネックのパターのほとんどはシングルベントのグースである場合がほとんどですがLM-19(LM-18もです)は曲げがダブルベントなのが他とは違うところです。
sandvikのSUS304で作ったCPMは特注で発注が有って作ったのですが、材料に1個だけですが余裕が有ったので作りました。これが売れたらもう作らないと言うわけではありませんが
しばらく時間がかかると思います。
cherokichi さんにもずいぶん待ってもらっていますが、今回製作中の物は前の物よりもさらに良くなっていると思っています。ただ今、仕上げ中ですが、LMはどちらのタイプもかなりの数バックオーダーになっていてもう少し時間はかかりますが先は見えてきているのでもう少し待ってくださいね。