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KITADA GOLF DESIGN

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ゴルフのヘッドの製作やその他諸々  お問い合わせはmasa_aya_izumi@yahoo.co.jp

放電加工

ゴルフのヘッドの製作には金型や治具が欠かせません。
その作り方はいろいろ有りますが、マシニングで直接3Dで切削加工で作る方法と
放電加工機を使って作る方法が有ります。一般の人にはなじみの薄い放電加工機という機械は
型を作るにはとても便利な機械です。CNCで制御された放電加工機もありますがゴルフの金型作りには必要ないので私の所では汎用機でやってます。放電加工にはまず電極を用意します。材質は
銅とかカーボングラファイトが一般的に使われていますが、少しの修正などでは、鉄とかでもできます。電極(種型)の作り方はいろいろありますが、私の場合はカーボングラファイトを3D(三次元)で削って電極を作っています。カーボングラファイトは非常に硬いのですが、もろいため切削性は悪くありません。切削送りが非常に速く送れるので加工時間が短くて済むという利点があります。
削るにはタングステンカーバイト(超硬合金と呼ばれています)かダイヤの刃を使います。
下の画像がカーボングラファイトで作った電極です。
アイアンの加工用治具を作るために作った物です。
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画像の機械が放電加工機です。
電極をぶら下げて材料の鉄のインゴットに近づけます。
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そして槽を閉じて加工液を満たします。
放電加工とは電極から放電して加工物を溶かして加工するやり方で、その様子はエンジンのスパークプラグの電極間の様に電気を断続的に出しながら相手を溶かして進みます。
放電加工の利点として非接触なので加工物が弱い物であっても動かないように固定できれば切削加工の様に強い力で固定する必要は有りません。
槽に溜めた加工液から煙が出ていますが、この様に溶ける際の熱で煙が出ます。
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下の画像はできあがりの様子です。見事に電極と反対の形状の型ができています。
放電加工は通電する物であって条件を満たすことができればどんなに硬い金属でも加工できます。
それから、この機械を持っている事で良く依頼されるのは折れて抜けなくなったタップやドリルの刃を抜く仕事です。折れた刃と同じ大きさの銅棒を電極にして折れ込んだ物を溶かす事で除去します。
折れたスチールシャフトでどうしても抜けない場合でも放電加工なら確実に除去できます。
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by KE_KGD | 2012-10-26 21:26 | 機械 工具 | Comments(2)
Commented by life-is-vain at 2012-10-26 23:53
放電加工機。 すご~い! 誰が作ったんでしょう?

1枚目の画像。種型を作って電極にし、鉄のインゴットに近づけると熔ける。と言う事ですよね。

でも?スパークプラグの電極磨耗と同じ原理だとしたら、種型を鉄で作って、鉄のインゴットに近づけたら両方共溶けると思うんです?(素人)

でも、硬いタップや、ドリルが、銅棒で熔けるのですから片方だけが熔けるんでしょうね。
+極と-極の関係なのかな?

金型は、1個でヘッド何千個も作れると思っていたのですが、金型の限度があるので複数作るのですか?
金型の限度って何個?

こんな機械が有った事すら知りませんでした。
Commented by KE_KGD at 2012-10-27 09:06
放電加工技術は 旧ソ連において1960年ごろに発明され, 日本では「日本放電加工研究所」 (後の JAPAX)によって 開発・販売されたものが最初とされています。ちなみに画像の機械もJAPAX製です。旧ソ連では原理を考えついただけで実際の発明は日本です。
いろいろと加工条件を整えないといけませんが簡単に言うと life-is-vain さんの推測通り+極と-極の関係で電気を発する方より受ける側の方が溶けると言うことです。もっとわかり安く言うとビーム砲で発射する方は何ともありませんが当たった方は破壊されます。このような状態だと思ってもらえれば当たらずとも遠からずです。スパークプラグの場合は電圧は高いですが電流は小さいので電極の消耗が小さいのです。スパークプラグの電極の摩耗はエンジン内部での燃料の爆発エネルギーによるものの方が大きいと思います。
金型1個でどのくらい作れるかは作ろうとする品物の大きさや形状にもよりますが1万個以上可能だと思います。型くずれしたら修正しながら使いますが
アイアンの鍛造の場合1回に作る量は2000個以上です。